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労働条件対等決定の原則

労働基準法第2条第1項では、「労働条件は、労働者と使用者が、対等の立場において決定すべきもの」として、いわゆる労働条件対等決定の原則を示しています。

契約の当事者が対等の立場で契約内容を決定することは、契約法理からすれば当然のことですが、あえてここで謳っているのは戦前の日本の労働関係における前近代的な要素を排除しようとしたと解されています。
つまり、(経済的な弱者である)労働者が形式的に使用者と対等な立場にあることを言うのではなく、実質的に対等な立場にあることを意味するものです(もっとも、現在でもほとんどの労使関係において、まだまだ労働者より使用者の方が強い立場といえますが。)。
また、この規定は、労使の実質対等化を図るために労働契約の締結・変更の過程で労働者の自由意思ができるだけ尊重されるように法の解釈適用の原則を表明したものとも考えられます。

第2項では、労使当事者は「労働協約、就業規則および労働契約を遵守し、誠実にその義務を履行しなければならない」としています。

労働協約、就業規則、労働契約が同一の労働条件において異なった定めをしている場合は、労働契約より就業規則の方が効力が強く、就業規則よりさらに労働協約の効力が強いという関係になります。いずれの内容も労働基準法に違反することはできません(注:労働協約とは労働組合と使用者又はその団体との間の労働条件等に関する協定ですので、労働組合のない企業において労働協約は存在しません。)。
たとえば、就業規則より有利な条件で労働契約を交わすことは問題ありませんが、労働契約の条件が就業規則を下回ることはできず、その部分は就業規則の条件が適用されます。
なお、労働基準法第2条にも罰則はありません。

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(SYN)

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