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就業規則の不利益変更

使用者は就業規則の作成・変更にあたり、当該事業所の労働者の過半数を代表するものの意見を聴けば足り、同意を得る必要はありませんので、労働基準法や労働協約に違反しない限り、一方的に労働者にとって不利益な内容へ変更される場合もありえます(例えば、所定労働時間が7時間の会社で所定労働時間を8時間にする場合など)。

これについての労働基準法の規定は無く、判例によって就業規則による労働条件の不利益変更は原則として許されないが、合理性が認められる場合には、例外的に変更が許容されるとされています。

具体的な判例では「新たな就業規則の作成又は変更によって、既得の権利を奪い、労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは、原則として、許されないと解すべきであるが、労働条件の集合的処理、特にその統一的かつ画一的な決定を建前とする就業規則の性質からいって、当該規則条項が合理的なものであるかぎり、個々の労働者において、これに同意しないことを理由として、その適用を拒否することは許されないと解すべき」(秋北バス事件 昭和43年12月25日最高裁大法廷判決) とされています。

合理性の具体的な判断基準については,「第四銀行事件」(最高裁判決 平成9年2月28日)において,以下の諸事情を考慮して合理性判断をすべきであるとしています。
①労働者が被る不利益の程度,
②使用者側の変更の必要性の内容・程度,
③変更後の就業規則の内容自体の相当性,
④代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況,
⑤労働組合等との交渉の経緯,他の労働組合又は他の従業員の対応,
⑥同種事項に関する我が国社会における一般的状況等

要するに,合理的であるかどうかは,就業規則変更の必要性と労働者の受ける不利益を比較考量してケースバイケースで判断すべきということです。

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(SYN)

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