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産業カウンセラーの役割(問題)

前回の「産業カウンセラーの役割」の内容補足として、良問である平成11年度の試験問題を見ます。

「産業カウンセラーの対応のあり方を記したA~Eのうち、内容的に適切でないもの同士の組合せはどれか。

A.クライエントの上司から人事管理の都合上、面接の内容について教えて欲しいと頼まれたとき、クライエントに内緒で面接内容を報告しても差し支えない。

B.産業カウンセラーは、働く人の人間的成長を援助することを考えなければならない。

C.明らかにどうしようもないことで悩んでいると思われるクライエントは、カウンセラーに見放されることがあっても仕方がない。

D.クライエントを援助する方法として、カウンセラー自身のいわゆる「守備範囲」を超えると思われる相談内容については、その専門家に紹介することもやむを得ない。

E.クライエントの人間的成長のためには、関係者を踏み台とするようなことがあってもやむを得ない。

1.AとC

2.AとE

3.AとCとE

4.BとCとE

5.BとCとDとE」

まず、クライエントという言葉ですが、これは「問題を解決すべく援助を求めている人」のことです。

問題文「A」については、「正当な理由」に該当するかどうかですが、クライエントのためになるものとは言えないので「不適切」です。「B」も前回書きましたのでわかると思いますが、「人間的成長」を援助する役割がありますので「適切」です。

「C」と「D」については、まず「倫理綱領」第8条(能力の限界の自覚と研鑽)の規定を見ます。

第8条 産業カウンセラーは、カウンセリングを行なうにあたっては自己の能力の限界を自覚し、必要に応じて他の分野の専門家の協力を受けるほか、専門家の紹介やそれへの委嘱を行わなければならない。

  2 産業カウンセラーは、カウンセリングの学識・技能だけでなく、関連企業、並びに一般産業の動向に関心を払い、専門化としての能力を高めるよう努めなければならない。

  3 産業カウンセラーは、自らの技能の研鑽に努め、すすんでスーパービジョンを受けなければならない。

ちなみに、3項の「スーパービジョン」とは、日本カウンセリング学会によると、「カウンセラーとしての知識、技能、態度などの指導助言を行い資質の向上を図る」こととなっています。

さて、「C」と「D」については、第8条1項より、カウンセラーの能力以上の内容の場合は、他の専門家にリファー(委嘱)し、クライエントを援助することが必要であることが述べられていますので、Cは「不適切」とDは「適切」となります。

にしても、2項以降を見ても、カウンセラーは常に自己研鑽をする必要があり、一生、自己の能力を高めていかなければならない、大変な業務であるといえます。

最後に「E」ですが、これは常識の範囲で答えられるでしょう。もちろん「不適切」です。

したがって、解答は「3」となります。

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