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カウンセリングの歴史

カウンセリングという言葉が今日のように使われ始めたのは、20世紀初頭のアメリカにおいてです。このカウンセリングの源流・土台となったのは、20世紀初頭の職業指導運動、精神測定運動、精神衛生運動の3つです。

職業指導運動

この運動は1909年に始まったとされています。当時は個人の適正など考慮されることなく、従業員は機械的に仕事を割りふられ、こなすだけでした。

しかし、それによって退職者が続出し、これを何とか改善できないかということで、「職業指導の父」といわれているパーソンズが「丸い釘は丸い穴に」というスローガンのもと職業指導運動を起こしました。

彼は1908年にボストンに職業指導局を開設し、適材適所を理念とし、職業指導を行いました。ここで指導を行う人を「カウンセラー」と呼び、彼らは職業の分析と個人の分析を結びつけることでした。

これ以降「職業カウンセリング」という言葉も生まれ、発展していきました。

教育測定運動

この運動は、端的に言うと心理テストの開発です。この運動の中心人物であるソーンダイクは、「すべて存在するものは量的に存在する。量的に存在するものはこれを測定することができる」というスローガンを発表しました。

これは、第一次世界大戦の影響を受けて急速に発展し、1930年代には戦時中に開発された心理テストの技術が教育界に適用されるようになり、測定運動の最盛期を迎えました。

ちなみに、ソーンダイクは、心理テストの発案者ではなく、心理テストの技術を教育の場に適用し、生徒を測定・指導を理論化で有名になった人です。

先の職業指導において、個人の分析方法は、職業の分析より遅れていたので、教育測定運動と結びつくことによって、より一層職業指導が発展していきました。

フランスでは、心理学者ビネーが、史上初めて知能検査を開発しました。1916年、ターマンによって標準化され、知能指数(IQ)が誕生しました。

精神衛生運動

これは、ビアーズが「全国精神衛生協会」を設立し、精神病患者の待遇改善を求めた運動です。

ビアーズ自信がうつ病で入院した経験があり、そのとき精神病院側はビアーズの内的世界を理解しようとせず、彼にひどい待遇をしていました。これに対して、彼は自分がどれだけ苦しんだかを訴え、患者の内的世界を理解し、治療がなされなければならないと主張しました。

患者の内的世界・内面を理解することが重要であることを提唱したこの運動は、その後のカウンセリングの発展に大きな影響を与えています。この運動がなく、前の2つの運動だけであったら、人間理解ということが欠落したカウンセリングになっていたと思われます。

カウンセリングは、人(クライエント)を理解し、その人とともに歩いていく姿勢が何よりも大切だということです。

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